タロットカードの紹介 

タロットカードには色々な種類があります。
またそれぞれのタロットや人によって、解釈や順番も少しずつ違っていたりもします。
ここではNEKOMATAさんのタロットカードを見ながらハートランドでの、古くて新しいタロットのお話をします♪
意味はまだこれからも補足すると思いますし、一枚一枚についても詳しくお話したいのですが、まずは22枚のタロットを順に巡って行って見て下さい。
タロットは22枚で順番につながって長い一つのお話になっています。
その22枚の中でも、さらにいくつものサイクルに分かれていますし、一巡すればまた最初から新しいサイクルが始まっていきます。

0 愚者 The Fool
タロットカードの最初のカード。Noは0が割り振られています。
愚者は始まりにして、純粋無垢な無意識の象徴です。
タロットによっては番号が割り振られていなかったり、順番も一番最後になったり、審判と世界の間になったりなどで、またこの愚者が残り21枚の大アルカナの世界を順に旅してゆく…と言うような解釈もあるようです。
愚者は何者にもとらわれない原初の無意識、自由の象徴で、それを持ってして“愚者”おろかなもの、と呼ばれます。
自由奔放に、世俗の人間関係にも物質欲にもとらわれない、自然で原初の無意識の存在。まだ何も持っていないからこそ、最も自由な存在。何も考えていない存在。愚者はそんな存在です。


無意識 自由 無知 直感 大胆 出発 非常識 無責任 
1 魔術師 THE MAGICIAN
愚者が0にして、無意識であるなら、意識の始まりはこの魔術師になります。
タロットカードの、具体的なスタートの最初のカードがこの魔術師です。
地水火風の四元素、全てを操る魔術師によって、あらゆる物がここから始まり、生み出されてゆきます。
青年が描かれている事がほとんどのようですが、魔術師は男性と女性、物質界と精神界、地水火風の全ての統合と始まり、想像を意味します。
魔術師は創造者であり、スタートであり、伝達する物でもあります。

物事の具体的な始まり 創造 意識 スタート 指導力 通信・連絡 独自性 才能 器用

2 女教皇 THE PRIESTESS
伝統的なタロットでは、まだ若い聡明な女性の教皇が白と黒の二本の柱を背にして椅子に腰掛け、静かに知性と理性を象徴しています。
女教皇は魔術師で生まれたものを、正しい知恵であやつって行く事を示します。
何かが創造されれば、それは必ず陰と陽、光と闇の一対で生まれます。
女教皇は二元性とそこから生まれる対立、緊張。一方ではそれに影響されかねない女性的な精神性や不安と一方ではそれを上手の操り乗り越える人の知恵や良識を示します。

知性 理解 聡明 良識 清純 慎み 見えてくる未来 顕現のキャッチ 理論 女性性
3 女帝 THE EMPRESS
女教皇よりも母性的な女性が屋外で、女教皇よりもくつろいで豪華な衣装で、椅子に腰掛けています。
優しさ、余裕、楽しみ、それにある種女性としての、力強さやたくましさのような物も感じます
2の女教皇で現われた二元性は、3の女帝によって統合され、安定して実りの時を生み出します。
子供、家庭、妊娠、などの意味まで含めた母性、女性的や女性としての、幸せ、収穫、豊穣、安定などを表します。

女性的豊かさ 愛 愛情 収穫 母性 成熟した女性 豊穣
4 皇帝 THE EMPEROR
今度は男性の皇帝が玉座に座っています。
権力や物質を手中にし、どこか満ち足りながらも、それゆえの責任感とある種の孤独も髣髴とさせるカードです。
4の皇帝は、今度は男性原理と、そこから来る支配、安定、活力や責任感、実行力と、一方ではその孤独のような面も表します。
3の女帝の女性的な統合、安定に対して4の皇帝はそこに物質、現実、それ他を操る権力を加えた「四角」と言う安定、統合、不動を表します。

男性的支配 実行 建設 支配 ビジョン 父性 計画 行動力
5 法王 THE HIEROPHANT
自愛に満ちた表情の法皇が、自分にかしずく二人の人物に手を上げて祝福を送っています。
物質界を収めた者は、今度は他の人々へ精神的な安らぎを与える存在へと昇華してゆきます。
皇帝の4からさらに1つ進んだ4+1=5の法皇は現実、物質界を収めた皇帝に精神性や援助の慈愛が加わったものです。
これは人間を表す五芒星(ペンタグラム)であり一方では現実的、保守的でありながら、皇帝のような頭角性の男性原理ではなくむしろ女性的な包容力、年長者や父性の愛になって来ます。

慈悲 全体への援助 親切 保守 伝統 維持
6 恋人 THE LOVERS
伝統的なタロットでは男女が出会い、お互いを選ぶべきか?あるいは中央の一人の男性が、左右二人の女性のどちらを選ぼうかと言う構図を良く見ます。
3+3=6番目のカード恋人は、ここまでずっと一人で、個を昇華させ続けてきた存在が一度自己の確立を果たし"外"の世界へと出てゆき、最初の選択を迫られるカードです。
六芒星(ヘキサグラム)はタロットのスプレッドにもなっているものですが、上向きの三角形と、下向きの三角形が二者の出会いと統合を表します。
異性を求める性愛の欲望と、他者を求める集団欲の始まりであり、一方ではそれを選択するための分かれ道、また分かれ道でどちらかを選択すると言う事は、もう一方の道を諦める必要性がある事を意味します。

選択の時 取捨選択 直感による選択 恋愛 統合 変化 行動の決定 共鳴
7 戦車 THE CHARIOT
白と黒の二頭の馬に引かれた戦車に若者が乗っています。
恋人で他者を得た存在は、戦車において守るべき物と乗り物を獲得してさらに世界を勝ち抜いていこうとします。
3+4=7である戦車は、皇帝と女帝の統合(もしくは子供)と象徴されます。
また、7は7惑星や完全数を表し、天地創造の安息日のように、実は一度ここで頂点・満足を得ている状態になります。自己を完成させ、自分以外の存在をも得て、さらにその状態で積極的に社会の中を遠くへと進んでいこうとします。
戦車と言うといかにも攻撃的で侵略的な印象があるかもしれませんが、実はこの戦車は、守るべき物もあり、進んでいきたい世界があるからこその、勝利、進攻、征服の必要性です。

勝利 征服 行動力 努力 克服 感情の克服
8 力 THE STRENGTH
乙女がライオンを手なずけています。乙女とライオンは共にどこかを目指そうとしているようにも見えます。
タロット8番目の力というカードは、本能であるライオンの力を制御する理性や勇気、信念の力を現したカードです。
他者も獲得し、社会に出た戦車の乗り手は、ここで自己の本能と理性の統合を求められます。
獅子は人の無意識、本能であり、時には獰猛で荒れ狂う欲望です。
一方の乙女は女性原理の理性、知性と豊かな感情を表します。
乙女と獅子は本当は戦う物ではなく、個人を発現するしし座の次に、それをコントロールするおとめ座が来るように、自己の中のそれらが理性と感情が本能を上手に抑制、統合して自己をコントロールする事を表します。

勇気 決意 意志 信念 本能と理性・感情の統合
9 隠者 THE HERMIT
思慮深そうな老人が、一人孤独にランプの光をじっと見つめています。
ここまでずっと行動し続けてきた私は本能と理性を統合した時に、自己検証の時を迎えました。
前半の旅は終わりに近づきます。
自己を完成させ、外へ外へと進み続けた私は、関心は内面へと向ってゆき、ここで今一度一人になり、自己を見つめ直す時をむかえています。
分別と理性を持って自己の深遠へと潜ってゆき、思想や宗教、哲学、霊的世界にまで触れてゆきます。

真理 思慮 探究 内省への旅 内的回帰 熟慮
10 運命の輪 THE WHEEL OF FORTUNE
ほとんどのタロットで車輪と動物が描かれています。
前半の旅が終わり、後半の始まりを表すカードです。
新しい運命、新しい局面。他動的で受動的な、変わって行く大きな流れが運命の輪です。
10番目のカード運命の輪では、これまでずっと存在していた人物がいなくなります。
文字通り、運命の大きな車輪と、それに絡む生き物、また四方に存在する四聖獣だけになります。

新しい局面 新しいサイクル 運命の変化
11 正義 THE JUSTICE
片手に剣を、片手に天秤を持った女神が静かに…しかし凛とした表情で座っています。
正義は後半の旅を始めるに当たって、真の均衡を取り戻すために、是正されなくてはならない、切り捨てられるべき物の洗礼を表します。
11は割り切れない二面性であり、その真ん中に支点が存在してバランスを取っている事を現します。
2番目の女教皇とよく似た構図でありながらも、正義のカードの裁判の女神は、秤を持ち、切り捨てるべき剣を携えて、ずっと現実的で行動的またシビアです。
そしていまや社会へと旅立っている正義は、女教皇とは違う社会、第三者の視点と言う、公平な判断力を持っています。

正義 バランス 公正 清算の時 決着の必要性 正当性からの視点 契約
12 吊るされた男 THE HANGED MAN
男が逆さまに木から吊るされています。
下がってしまった頭は弱くなった理性を、背景の灰色は弱まる意思や不安を表しています。
社会で切り捨てるべき物を切り捨てて、是正し、次に進んでゆくには困難も犠牲も伴います。時には長い苦難の時も巡ってきますし、これまで信じていた信念や価値、大切だったものが変わってしまう事もあるでしょう。魂が成長し、現状が移り行く時に、思い込みや視点だけ変わらなければ苦難の状況につかったままです。
タロット12番目のカード、吊るされた男は、そんな苦難や葛藤の時を、高い精神性や、理性で乗り越え、成長していこうとする姿です。
状況は苦しく、水の象徴である吊るされた男は不安な感情をも表しますが、一方では自身はそこから逃げ出そうとはしていません。また苦しそうな表情もしていません。

犠牲 辛抱 現実の変化と価値観の統合 弱まる理性 魂の成長の試練

13 死神 THE DEATH
馬に乗った死神が淡々と進んでいきます。
苦難に耐えていた者は、一度ここでの生まれ変わりを求められます。
13という番号を持つ死神は、死と再生の生まれ変わりの象徴のカードです。苦難と犠牲の時を続けてきた者は、新しい始まりの時を迎えます。が、そのためにはこれまでの自分を一度超越させ、開放する事が求められます。
不安と衰退、犠牲の時はもう終わりを迎えようとしています。
しかし一方ではここで正しく生まれ変わる事が出来なければ、再び全てがこのまま止まり、状況は明けない朝を待つ長い夜が繰り返される事を示します。

死と再生 生まれ変わり 終末 停止と逆転 仕切り直し 制約 
14 節制 TEMPRERANCE
穏やかな表情を浮かべた天使が片足を水につけ、水差しから水差しへと水を注いでいます。長かった夜は明けて、朝日が差してきます。
正義においては時に厳しく、切り捨てる事によって均衡を保っていましたが、節制においては調和をとる事によって適応し、生まれ変わってゆきます。
両手に持った水差しは男性原理と女性原理、また意識と無意識を表し、愛と生命力を表す水が行きかう事によって、統合され、結実して新しい物が誕生してゆきます。
節制は優しく穏やかな中にも、二つの物の調和を取り、統合する事による調整や時には誕生、また一方では深遠な精神を表すと共に、何でも無い風景や日常の大切さを思い出させてくれる二面性をも象徴します。
客観的にはかり、正義の剣で切り捨てるのではなく、今のままでバランスを取り直したり、気づく事によって生み出します。

調和 調整 順応 コントロールとそれによる新生
15 悪魔 THE DEVIL
大きな悪魔が中央に座り、その前に男女が鎖につながれています。男女は全裸で獣のようになり、鎖につながれた状態にある種安心感さえ浮かべているようにも見えます。闇の夜の背景は真っ暗で、出口も入り口もありません
調和を持って新しい道を見つけても、それが永久には続かない事を示します。調和が停滞する事によるよどみ、そして悪魔は一方ではそこから生まれる快楽、楽、安穏、思考停止を意味します。
15番目のカードの悪魔は恋人のカードと比較され、法皇に補完されます。
恋人の幸せな性愛に対して、悪魔は闇の中での肉欲を、また法皇の道徳と秩序に対しては堕落と混沌を意味します。物質、肉欲の停滞やよどみ。しかしそれら堕落した安穏さ、何も考えないでも良い時の止まった状態は、人間のダークな側面にとってはとても楽で魅力的でもあります。
悪魔の本質はそこから逃げられないのではなく、誘惑によって自ら逃げたくなくなって行く世界を表しています。

欲望と呪縛 誘惑 肉欲 暴力 拘束 堕落 悪環境 弱まる理性 偏るバランス
16 塔 THE TOWER
高い塔に落雷が落ち、崩れて火を噴いています。
その中にいた華やかな衣装の人々が落ちて行きます。
タロット16番目のカード、塔は物事や価値観の崩壊を意味します。
高くそびえた四角い塔は人間の物質主義の象徴ですが、その内側に閉じ込められてしまった人は、自分達の価値観が全てで、外の世界が見えなくなってしまいます。
悪魔で自らは抜け出せずにいた生温い世界も永久には続かず、外からの稲妻によって打ち砕かれて投げ出されます
破壊、崩壊や突然のアクシデント、トラブル、災難と、それによる価値観の一転やこれまでの状況の一変を表します。

破壊 崩壊 破局 突発 災害 リバウンド 基盤の崩壊 改革

17 星 THE STAR
伝統的なタロットでは全裸の美しい女性が二つの水差しから一方は池に、一方は大地に水を注いでいます。
明るい夜空には大きな一つの八芒星と七つの小さな星が輝いています。後ろには木が見えます。
タロット17番目のカード、星は理想と希望の象徴で、インスピレーションや明るい前途が開けてきた事を表します。
悪魔では抜け出せずにいた欲望の時は塔で終わり、破壊されて外の世界に投げ出されます。
悪魔の世界は闇、塔では星の無い夜空でしたが、この星では明るい夜空に希望の星が輝いています。
今はまだ夜でもその夜空に、希望と目標の星が輝いている事を示します。

希望 理想 未来の可能性 啓示 好奇心 本能 純粋 可能性の開花 気づき 
18 月 THE MOON
夜空に大きな月が浮かび、地上にはその月に向かって吠える二頭の動物と果てしなく続く長い道、遠くには二つの塔が見えます。また足元の池からはザリガニが上がってきています。
月は長い旅の最後の試練の、暗い夜の不安を象徴します。
新月、三日月、満月と変わる三つの顔を持つ月は、女性的な物、母性的な物、女性原理のうちの、時と共に変化しやすい不安定さや、心、無意識、本能的な不安や感じ取った危機感を表します。月は太陽に対する受動性の象徴でもあり、時の流れをも表します。
そして変化する裏の一面の存在や、その危機や危険に気がついたために感じる心の動揺を意味します。

不安 秘密 危険 主体性の欠如 変化 隠された物 うつろう実体 時と共に変わる状況 
19 太陽 THE SUN
伝統的なタロットでは大きな太陽が空に輝き、地上には白い馬に乗った男の子や、二人の子供が描かれています。右側には赤い布がなびき、後ろにはひまわりが咲いています。
タロット19番目のカード太陽で、ついに暗かった夜は明けました。あたりは活力と生命力に満ち、幸福な一時を迎えます。
月の夜、女性性を受けて生まれた太陽は、明るい陽性の男性性の象徴であり、また19の太陽は還元すると10になり、ここで再び統合して完成された物をも意味します。
太陽は豊かで幸福な実りの時、公明正大で明るい一時、さらには活力や自己発現の象徴です。

幸福 陽性 光 活力 公 満足
20 審判 THE JUDGMENT
大天使がラッパを吹き、一度死んだ人々が蘇っていきます。
タロット20番目のカード審判は、キリスト教になじみの無い方にはあまりピンと来ないものかもしれませんが、直接的にはヨハネの黙示録の最後の審判を表す物とされています。
審判は死者の世界における復活で、その意味では13番目の死神と舞台は同じように思えますが、死神は死すべき現状と、現在の限界、ある種、生まれ変わりの必要性の方に視点が当たっていますが、審判では時が満ち、すでに死んでいる人が蘇ってくる、機会、時の訪れの方に視点が当たります。
葬られた者達の、再び復活する再生の時です。

審判 復活 再生 目覚め 認証 勝利 決着 意識改革
21 世界 THE WORLD
中央に輪があり、その中で一人の人物が楽しそうに踊っています。
一見女性のようですが、描かれているのは半裸の両性具有者、輪の外には四隅に四つの生き物が描かれえいます
ほとんどのタロットでは運命の輪とよく似た構図です。
タロットは21番目のカード世界で、長かった成長と苦難の旅がようやく終わりを告げます。
物事の完成、到達、達成を表します。
太陽で現実の活力を得、復活で精神の救済を果たし、到達した世界のカードでは男性原理、女性原理、四元素他、全ての物が完全に調和し、統合と完成の時を迎えます。

完成 統合 達成 成就 完了
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お散歩用出口
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タロットカードのイラスト・著作はNEKOMATAさんです。
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