☆ 4-9 ☆
名前の最初の画数だけでも性格の良い悪いはわかる?
例えばこの字があったら性格悪い。
この画数があったら性格悪いみたいな?


A、ハートランドなら…
わかるか!そんなもん!
あー いや……

まずわからない。

と、考えます。


ここまでにもお話してきたように、
性格と言うのは、約四割前後程度が遺伝的などの生まれつき、
残りが環境や経験との見方が基本でしょう。
(この割合自体、人や考え方で違ってきます。絶対視はしないで下さい。)

生まれ+環境・経験
で、この考え方そのものは心理学でも占いでも、普通はそうは変りません。

例えば同じ性格でも、心理学なら、
より持って生まれた部分は気質や体質、素質などと言い、
より後天的に形成、獲得される部分は役割性格や習慣的性格、態度
などと言って分けて考えたります。

切り口は変っても、普通性格って単純な一枚岩とは考えません。
心理療法で神経症が治る、ヒステリー性格が改善される、
依存症が治ると言うのは、その部分の性格が変る事になります。
まったく性格が変らないのなら、治療を受けても治らないと言う事になりますが、
現実にはこれらは適切な治療で、改善出来るものです。

これは占いでも同じで、持って生まれた変らない部分は命占で見ますし
その時々の気持ちや感情などは、タロットを始めとする卜占で見ます。

性格などの場合に使うと、あまりピンと来ないかもしれませんが、
占い用語では普通この、持って生まれて変らない部分を「宿命」と言い
変る部分は「運命、運勢」と言う場合が多いと思います。

(実は占いって、常識的に考えて使うほど、
普通の常識や心理学、科学とそんなに違っていないんです。
あくまでも違う方向、違う角度から見ている道具だと思います。)

このうち生まれつき部分と言うのは、
活動性、規則性、接近・回避などの因子であって、
単純な良い悪いではありません。

これが占いなら命術で見ている部分になるわけですが、
この考え方自体は私なら、良く似ていると思いますし、
実際、似た方向で占断される方は多いと思います。
占いでわかる事は、基本的に客観情報と言う事です。

集中型か、気が紛れ易いか?社交的か、非社交重視か?
こう言う意味での性格診断は、占いでも心理学でもしますが
普通単体で、どれかだけが、良いとか悪いとかでは無いでしょう。
例えば心理テストのYG検査では、十二の因子特性の組み合わせを見ますが
どれがあると性格が良いとか悪いとか、そう言う判断では無いです。
どの因子もが「あり過ぎる」もしくは「少な過ぎる」場合に、
まず「短所」と考えます。
つまずきやすかったり、不適合を起こしやすかったりが危惧されるからです。

東洋占術の五行の大過や、西洋占術の四元素の偏りと近しく、
この辺の発想もまた、実に占いと似ています。
エゴグラムなどでも同じです。
どのタイプだから良い性格、どのタイプだから悪い性格、
そう言う判断では無いです。

また環境、経験で決まる中でも、姓名による影響、
また姓名から見て取れる部分と言うのは
それほどは大きくはないか、大きく影響する場合は少ないと思います。

(個人的には命の不動、卜のリアルタイムの中間みたいなポジションが相と思いますが、
これは形を成す相はご本人そのものではなく、セットで相互作用している象徴物、
またそのために一度形を通すため…と考えています。)

一方で姓名での判断に、ウエイトを置かれている方なら、
姓名を総合的に見られているわけですから、名前の最初はもちろん、
画数だけでさえ見ない方が大半と思います。
そんな中で「名前の最初の画数○の性格は?」
「良い」とか「悪い」とはとても言えないでしょう。
良いか悪いかは見方が変れば変る部分も大きいですし、
これが幸せ不幸せや、幸運・不運となったらまた別物です。


確かに姓名判断は、特に突っ込んで勉強された方でなくとも
いわゆる、不思議と当たっている時と言うのはあります。
また、全体の傾向と言う意味では統計で確認が出来ますから
やはりある程度の指針や、目安にはしてもいいと思います。
ただどうしてもその目安の枠を、明らかに超えるような範疇で未来を断言したり、
性格を印象の良い悪いで決め付けたり、会ってもいないうちから、
名前だけでイメージのバイアスをかけるのは、ちょっとどうかなと思います。

命術でさえ、それ単体では中々未来の断定など出来る物ではありません。

名前なら「どうもこうなりやすそうかな?」と言う因子が読めたとしても、
普通、命術以上にあくまでも傾向、材料の一つであって決定ではありません。
性格みたいなファジーなものなら、多岐的に取れる表現を使えば
「部分的には当たっている」「当たっているとも取れる」
くらいはあるでしょうが、これだとそれこそ
「本当に姓名判断で、当たったから性格が読めたのか?」
どうかの判断さえ微妙でしょう。


どうもこの辺は、ほかの占術を使われる方は、
さらに別の占術と組み合わせて、総合的に判断される方も多いように思うのですが
なぜか姓名判断をメインでされている方は、他の占術をあまり重視されずに、
姓名判断のみで「性格はこうだ、将来はこうだ、病気や怪我はこうだ、結婚はこうだ」
あげく「仕事は失敗する」「犯罪に巻き込まれる」「犯罪者になる」「最後は早死に」
なんて事まで、(どうとでも取れすぎるのも困るでしょうが、反対に実に具体的に)
すぱすぱすっぱり言われちゃう方が、いらっしゃるように感じるんですが、
そこまでいったら、ちょっと拡大解釈しすぎだと思います。

性格も、事故や病気も、結婚も、どれ一つとっても推命家だけでなく、
医学や科学、心理学やさまざまなジャンルの方達が、
何百年、何千年と考えては試行錯誤し、少しでもわかろうと
努力を重ねて、ノウハウを蓄積していっているものです。
占いって直接的な立証は出来なくても、なぜか結果でも理論でも
それらに整合性を持つ部分、知恵を見出せるからこそ、
信頼性も生まれると思うんです。

他のジャンルや占術と、並んで進んでいくような感覚を持たずに、
一占術のみで「全部わかる。」「この占術、流派はすごい!他はへぼい」
みたいなノリになっちゃったら、占い以外のジャンルはもとより
真摯に学ばれている、他の占術の勉強家の方達さえも、
ないがしろにしている事につながります。

もう一つ、姓名の影響〜名前の統計と言うのは、他の占術以上に
相関関係を読む事が出来ても、因果関係まではわかりにくいです。
名前から「こうらしい」と言う事は読めても
名前が「こうだから」と言う、直接的な“原因”としてお話しするには
ちょっと難しいケースの方が、多いように思います。

繰り返しますが、名前だけで性格は決まりません。
読めた場合であっても、普通は「良いか悪いか」の形でわかる物ではないです。
名前はご本人にとっては不可抗力、ご両親にとっては良かれと思って
悩みもすれば心も込めて、つけるものでしょう。
それを名前だけ、ましてや名前の一部の画数だけで
「性格悪い」と決めてしまっては、社会通念上、限りなく不適切…
と言うか、はっきり言って差別に近い考え方です。
そんなもんは超やめて下さい!







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