奇妙な一本廊下

美しい山の風景画と彫刻の並ぶ廊下を進んでいくうちに、次第に先が細くなってきました。
まだ先に進もうと思えば進めますが、
曲がりくねって見えない先は、もっと細くなっているかも知れません。
進むか戻るかの二択の選択肢に出会った時、
戻ろうと思えば戻れるうちに、引き返す可能性の大切さの象意です。
何かの対象に対して、戻る、逃れる、離れる、あえて引き返す。
と、言うのが奇妙な一本廊下の意味で、
ポイントはまだ先に進もうと思えば、進む事も出来る状態にある…という事です。

一度ここまで進んできてしまったのに…と、こだわったり、執着してしまったり、
戻るとなったら、そこまでの時間や努力や無駄になってしまうような心境から、
行きつくところまで行ってしまう事への、警鐘が奇妙な一本廊下です。
もしかしたらまだ先へ進めるかもしれない、
無理をすれば何とか通り抜けられるかもしれない…と、
気持ちがどうしても入ってしまうのは、人間なら当たり前ですが、
まず進む、戻るのさまざまな選択肢を、感情論抜きにして落ち着いて考えてみて、
結論については理性で判断してみては…という事になります。
ずるいようですが、思い当たる事が必ずしも気が進まなかったり、
改まって考えると、このままし続けなくてはならない、理由も希薄なようなら、
時には逃げたり離れたり、戻ったり隠れたりと言う、
臨機応変な対応が、有効な時もあります。
そういえばこの事については、走り続けていたかな?
ちょっと意地もあってこっちの道を選んでやってきたかな?と、思うくらいなら
一息入れて回りの確認、舵取りの確認の時と思ってみて下さい。
進む決断よりも、一度進む道を選んだ後、
それ以外に方向転換する決断の方が、普通、決断力はいる物です。
何か思い込みで関ってきた事への、内部のほころび、
監督不行き届きを見直したり、気がつくチャンスの時でもあります。

迷うような決断を、また人物なら、今しばらく決断は様子を見るか、
むしろ離れる可能性を、視野に入れてみて下さい。