4、カウンセリングと占い(とお医者様)



ティータイムでも最初に少し触れましたが、占いとカウンセリング(メンタルヘルス、心理学)について、ちょっと整理すると、大体こんな感じになると思います。
ご参考までに精神科医中心に、お医者様等もあげてみました。
たぶん…占いとカウンセリングを比較、紹介している方と、カウンセリングとお医者様を比較、紹介している方は、それぞれそこそこいらっしゃる気がするんですが、占い、カウンセリング、精神科をまとめて比較紹介するって言う変態的な事をやってるのは、あんまりないかもですが…(^^;;

手段 行う人、職業 関連職、近しい、似ているお仕事
占い 占い師さん 霊能者、推命家、風水師、遁甲家、陰陽師、鑑定家
カウンセリング カウンセラーさん
コンサルタント、セラピスト、サイコロジスト、コーディネーター、ソーシャルワーカー・ケースワーカー(MSW、PSW)
↑↓この中間のようなイメージ?
リフレクソロジスト、ヒーラー、オステオパス、作業療法士、理学療法士、整体師、マッサージ師、


投薬、治療 お医者様 精神科医、神経科医、精神神経科医、心療内科医、神経内科医

広くココロ〜カラダ系のお仕事…みたいな感じですね。

ただいざ書き始めてみると、実はこれはとても難しい区分けです。
ぼやかしすぎた説明でも意味が無いでしょうが、「こうです!」とはっきり言っちゃうと、またそうでないケースや部分、境界線のような物があいまいだったり、一つお話しするのに前提のお話が絡んだり、解釈の仕方や、一般的な言葉の意味かどうかでも、変わってくるからです。
デリケートな部分とは思いますので、「こうだからこう!」と杓子定規にはとらずに、あくまでも幅のような物をもった目安と考えられて、柔らかくご参考にされてみてください。例によってこれが結論と言うわけではなく、うち(ハートランド)なりの目安って感じです。
最近は体と心がリンクと言う認識もあってか、良い意味でもどっちとも取れたり、またがってるのも多く、同じ技術でも対象が健常な方か、主にリハビリ目的かなどでも微妙に違います。ネイリストやエステティシャン、カラリストさんなども、直接ではなくともココロにも関係するお仕事ですし、単純に働きかけて元気にするだけなら、職業じゃなくても個人的にはチアリーダーさんこそ、私はプロだと思っています(笑)


占い、占い師さん


占い師さんは占いをします。占いはハートランドにおいては、お話しているように、情報、分析、予測です。広義では主に予測、未来予測を受け持って、それを元にクライアントさんのご相談に乗ります。だから占い師さんについて、もうちょっと実践的に言うなら、「ご自分の担当占術、お得意ジャンルにおいての情報、分析、予測をされて、ご相談に乗るお仕事」と言う感じでしょう。

主に占いと言う方向から、わかる部分のお話に乗りますが、広い意味では人生や悩みの相談役のような面もあります。占いについての厳密な定義は無いでしょうから、そう言う意味まで含めて「占い」と言う考え方もあるでしょう。
また資格があるわけではありませんから、どこまでをその占い師さんの占術を考えるか、どの程度担当占術から、枠を踏み出したかに見えるような部分まで、許容してもらえるのかもまた、その占い師さんで大きく異なります。
占いには広く取れば、考え方や思想のような物もありますから、「こう言う部分まで含めて私の占いです。」「これも占いです。」と言う事は大いにありえます。特に一昔前の占い師さんのイメージですと、そういう「人生の師」的なニュアンスもあると思います。
またその意味で、クライアントさんの内面成長の手助けのようなやり取りに成る場合もあると思いますが、やはり普通は担当専門占術による、分析、予測といった情報提供が基本でしょう。
占術や状況によりけりで、専属や継続での占いと言うのもありますが、多くは依頼一件、一回単位でのお仕事が中心と思います。

カウンセリング、カウンセラーさん


カウンセラーさんはカウンセリングをします。この「カウンセリング」が療法としても、適応する対象としても結構範疇広いのですが、心理カウンセリングを基本にして考えるなら、やはり「会話を中心にした、クライアントさんの内面成長を促し、悩みや不安の解消、軽減を助けるやりとり。」と言うようなところと思います。
占い師さんが占いを使うのなら、カウンセラーさんの場合はカウンセリング、心理療法を使います。占い師さんの占術にあたるのが、カウンセラーさんなら各心理療法になるわけです。
ただ占い師さんが占術をもちいて解決する事の多くが、お悩みその物であるのに対して、カウンセラーさんは悩み以上にご本人に視点が行き、自分は援助に徹するのが基本です。

つまりイメージとしては、占いの場合は 占い師さん→お客さん。と言うような感じで、いわば占い師さん側が主にアウトプット(話す、出す側)、お客さんがインプット(聞く側)ですが、カウンセリングの場合は相互の協力のもとで行われ、どちらかといえばカウンセラーさん←クライアントさん。で、カウンセラーさん側が主にインプット役になります。
悩みを抱えて行った場所が、占い師さんのところか?純粋な心理カウンセラーさんのところか?では、占いとカウンセリングと言う道具のような物にこだわらなければ、普通はこの辺がまず大きく違います。(もちろんこれは基本形です。占い師さんでもやり方は千差万別ですから、直接の占術以上に聞かれるスタイルを大きく取り入れられていたり、来談者さんのお話に乗る方のウエイトをとられる方もいます。一方カウンセリングでも当然ひたすら聞く一方では無く、療法や段階によっては、クライアントさんに相当アクティブに行動してもらうやり方もあります。)

(占術による)解決手段を教えてもらいたい…占い師さん。
手段以上にこちらのお話を聞いてもらいたい…カウンセラーさん。

ところでカウンセラーの前に何かがついている時、その特定の職業や対象についてのカウンセラー、ケースによっては専門的なアドバイザー、相談役などの意味にもなったりし、この場合はコンサルタント的な意味合いが出てくる場合もあります。
この変が難しいところです。このイメージが強いと、カウンセラー=アドバイスやコンサルティング、その職場や対象についての知識を使って、問題や悩みを解決する、解決のための援助を行う人、と言うイメージになります。で、これがまた必ずしも間違っているわけではないんですよね。
例えばキャリア・カウンセラーと、キャリア・コンサルタントがどう違うのかと言うと、結構かぶっています。カウンセラーという言葉を使い分けではなく、なんとなく並行して用いているような部分もあるようです。この辺はこの手のお仕事の、ややこしいところなんですよね。カラーコーディネーター、カラーコンサルタント、カラーアナリスト、カラリスト、以上で区別がわかるでしょうか?ある程度のニュアンスの違いはあります。主にこっちよりだと普通はこっちを名乗る…見たいな感じはあるのですが、逆に言えば決定的、もしくは厳密な定義のような物も聞かないんですよね。

だからカウンセラーさんの場合でも、裾野を広げたり、俗語や広い意味で使うなら、ある種なんでもどんどんカウンセリング、カウンセラーの枠の中に入っていっちゃうでしょう。けど、やはり「心理カウンセリング、心理カウンセラー」に立ち返るなら、クライアントさんの成長を促す物、クライアントさん自身が問題を解決して悩みや不安を乗り越えられるように手助けする事…です。自分が変って解決する人や、悩みの解決方法を、直接指示するようなイメージのポジションではありません。

結果的に一回ですぐに原因がわかって解決!と言う事はまず無く、普通は複数回かけて、継続でのカウンセリングが中心になります。言い換えればここがまた占い、(と、お医者様)との大きな違いでもあり、取り方によっては心理療法の最大の欠点とも取れます。東洋の体質改善のような発想の、心質改善とでも言うべき心理療法は、その作用の穏やかさから、普通は時間がかかるんです。
一回目、二回目は挨拶とラポール、ただお話をしただけで終わってしまって、何か「特別な事をしてもらった。」と言う実感が、全然わかないで、効果を感じられる前に足が遠のいてしまった…こう言うケースも少なくないと思います。また、なにぶん心理的なものですから、何回行けば完治とか、終了とか言う物でもありませんが、欧米などでは「5回で…」などのように、クライアントさんのほうから自主的に回数を主張される場合もあるようです。

スピリチュアルカウンセラー
最近よく聞く言葉にスピリチュアルカウンセラーと言うものがあります。これってどうなるのだろう?と、ちょっと冷静に考えてみると…。やっぱり定義みたいな物は良くわからないんですよね。
ご多分に漏れず海外などではまた違った意味や定義があるらしいんですが、ただ日本で事実上始めて、スピリチュアルカウンセラーを名乗られだしたのは江原啓之氏だとは思います。で、氏の著書などによると「霊能者」という言葉には他力本願的なイメージが強いので、そうしたイメージにしたくなかった、そう言うイメージの錯誤が減らせれば、肩書きのような物自体は「スピリチュアルカウンセラー」でも「霊能者」でも、特にこだわりのような物は無かった…らしいんですね。
これだと定義や概念、認識がはっきりあって、それにのっとってとか、そちらに合致していたから名乗られだしたと言うよりは、他の肩書きを名乗った方が錯誤が起きそうなので、よりご自分オリジナルのスタイルを通せる、真っ白なイメージのスピリチュアルカウンセラーを名乗られた…と言うところでしょうか?
一方で、TV、著作などで見せていただいている限りでの「スピリチュアルな意味、方向からの生き方を説く。スピリチュアルと言う、スキルを活かしてのアドバイスをする」と言うようなスタイルは、どちらかと言うと心理カウンセリングよりも、専門家としてのアドバイスとしての意味のカウンセリングだと思います。
スポーツカウンセラーが、スポーツと言う専門ジャンルからのアドバイスをしたり、相談を受けてやり取りをしたりするように、スピリチュアルと言う専門領域からのアドバイザー…のような印象です。日本でスピリチュアルカウンセラーを名乗られている他の方も、意味合い的には大体こんな感じだと思います。まあ、スピリチュアル自体が、これまた定義が難しいのかもしれないですけどねーっ。
見ている、知っている限りではスピリチュアルカウンセリング、スピリチュアルカウンセラーさんと言うのは、心理カウンセリングよりは専門家のアドバイス、アドバイザーとしての意味合いの強い、カウンセラーさんに思えました。

薬物療法、精神科医、他、お医者様


精神科医さんは病気の治療を行います。
精神科医の方が占い師さん、カウンセラーさんとまず大きく違うのは、精神科医はお医者様ですから、国家
資格があります。疑ってかかれば占い師さん、カウンセラーさんと言うのは、名乗ってだけいても本当はどんな方なのか?どんな占いやカウンセリングをしているのか、出来るのか、まったくわからないわけです。極端に言えば何のスキルも無くても、名乗るだけなら誰でも出来るからです。お医者様の場合は、少なくともそれはありません。(無免許で勝手に名乗ってるとかは論外として…)精神科医は占い師、カウンセラーと違って資格の無い人が勝手に名乗る事は出来ないんですね。
無論これとて、免許だけあれば良いのか?腕は確かなのか?とか始めたら、お医者様こそ実際には理論や理屈、教科書以上に現場、臨床をこなしてこそのお医者様でしょうから、例えば免許だけを持って、経験ゼロから現場で慣れながら勉強と実地をされている、研修医さんの事情と立場をどう考えるのか?とかは、考え始めたらすごく難しい問題なんでしょうが、とにかく現場に来れていると言う事は理論、理屈、教科書をこなして、知識の試験はパスされて、そこまでのOKは認められているわけです。
占い師さんとカウンセラーさんの場合は、仮にまったく何の理論も下地も無くても、イキナリ現場に出れる、現場に出るのが(道義的な問題や、現実的にどうかは別として、少なくとも法的には)違法ではないんですね。

精神科医さんは症状をみて病名を診断、判断して、投薬、薬物による治療を行う事が出来ます。心理療法家の心理療法に当たる、精神療法のような物を併用されたり、今はお医者様や科、病院によってはメンタル面もずいぶん考慮してくださったり、他との連携も考えてくださる場合があるようですが、基本的には、「より、病気の人を薬で治療するお仕事」と言うイメージですよね。これはこれで間違いではありません。
資格
お医者様には当然医師の資格がありますが、占い師さんとカウンセラーは?結論から言うとありません。
占い師さんには当然無く、各占い団体や教室などでお免状のような物の発行はあるようですが、当然統一された物ではありません。もちろん、国から見たら占い師さんと言うのは、まあ定義困難なお仕事でしょう。
カウンセラーさんの方は、資格として最も信頼できる物には、例えば臨床心理士と言うのがあります。ただこれも、無いとカウンセラーではないのかと言うと、そうでもありません。一方で正直臨床心理士と言うのは割と狭き門です。最初からその路線での学部を専攻していないと、「臨床経験が無いと受験資格自体認められない」「資格が無いから臨床経験をつめない」の堂々巡りになりかねません。もし臨床心理士をそのままカウンセラーと考えたら、日本は人口に対するカウンセラーさんの割合はすごく低くなります。先日のニュースで、東京慈恵会医科大の調査で人口当たりの脳神経外科医の数が、先進国では日本がずば抜けており、たぶん世界一…みたいな事を言ってたのを聞きましたが、どうも日本って予防医療、リハビリテーションやココロに比べて、なっちゃった後で治す方が、お医者様側も患者さん側も割が良いようなシステムになっちゃってるのかなあ…などと思っちゃいますよねえ。だからと言うわけでも無いでしょうが、一方で各民間団体、協会、社団法人などが、心理療法やカウンセリングのスクール、講習等を行ったり資格を発行しています。福祉関係はここ数年の間で、今まで無かった物が出来たりと、資格はめまぐるしく変っています。まだもうしばらく変化はあるかも知れません。

精神科、神経科、精神神経科、心療内科、神経内科
どうもいまだに「精神科」「精神病」と言うと、偏見や特定のイメージが強いようですが、たぶん「精神病」「精神病患者さん」って一般的なイメージでは、相当誤解されていると思います。一方で心療内科と言うと、なんとなく聞こえが良いような…これもイメージがあるかも知れませんが…。
まずココロ=精神を扱うのは精神科です。これは心理療法家の心理学からのココロとは違う方向ですが、医学的な方向からのココロ、精神の疾患を医学的に治療するのが本来の精神科だと思います。で、神経科と言うのは…実は同じといえばほとんど同じようなのです。精神神経科と言う名称のところもあります。定義上はもちろん神経、そして脳のお医者様なんですが、これは精神科と同じなんです。神経科が脳と神経なら、精神科は体のどこを扱うの?といえば、こりゃやっぱり部位上は脳でしょう。心理療法家と違ってお医者様は、部位抜き薬抜きで、直接ココロだけを見るわけではありません。神経科は精神科以上に手広かったり、一方で対象的には脳卒中や痴呆症、ノイローゼなどが多かったりと、この辺は病院でも違うようですが、むしろ主に対象にしている症状の方が違うのかな?と言う印象です。
心療内科は定義上は、心身症を主に担当しています。ココロの風邪がはっきり体に出ちゃってるような場合ですね。だから治すのは主に体の方なんです。身体疾患がむしろ主で、背景に精神疾患も関係しているような場合。確かに総合的な側面を目標として掲げているような部分もありますし、体の故障の原因が体だけでなくココロにもある…と言う時に、そちらからも考え対応して下さいますが、心療内科は文字通り、本来は内科です。精神科がなんとなく名前のイメージが悪い…そんな時ココロと言う字がついているので心療内科だと聞こえが良いような〜見たく思われてる方もいらっしゃると思いますが、本当は神経科などと違って精神科と心療内科の守備範囲は違います。(かぶる部分はあるようですが。)アトピーや眼精疲労、胃潰瘍のような物までも扱う一方、「神経症やうつ病など他の精神障害に伴う身体症状は除外する。」とあります。
ところがこれが実際、精神科だと聞こえが悪い、心療内科だと聞こえが良いと、お医者様側も同じような理由で、開業医の方は看板を出していらっしゃったり、総合病院などだと精神科の方が、心療内科の外来も担当されたりしている事があるんですよね。実際、「心療内科は近くにありますが、精神科は無いので心療内科に行ってます。」と言う方が何人かいらっしゃいます。ちょっと混乱ですが(メインの担当症状と窓口は違っても、お医者様は同じとか…)本来は心療内科は精神科の代わりではなく違う物です。
同様の理由からか、より聞こえも良くて総合的な響きに聞こえるからか、精神科が無くて代わりに精神神経科と言う名称を使っているところもあります。こう言う科だと、結構心の健康や気軽に来て下さいをうたっていたりします。都内の総合病院などでは精神科がなくて、精神神経科の名前になっているところも多いようです。この辺の事情からも、精神科≒神経科≒精神神経科でしょう。
同じく神経内科は内科の一部門です。脳や神経、あるいは筋肉などに原因があって体に症状が出ているような物担当です。やはり一部精神科とかぶる部分はありますが、より原因がはっきりしている、写真で見るとわかるなどが神経内科で、脳卒中やパーキンソン病、てんかんなどが対象の中心になるそうです。例えばココロには全然問題ないはずなのに、手がぴくぴくふるえる…?などですね。
脳とか神経とか言う言葉にでも、「外科」とつくとはっきり違うイメージがあるのでしょうけど「内科」とつくと、ちょっと心関係みたいなイメージもしてきちゃうかも知れないですね。ちなみにうちの父が脳溢血で倒れた時には「緊急外来→脳神経外科」でした。まあ、お医者様やカウンセラーの、立場、定義、ポジションなどは諸外国とでは当然違いますし、国内でも病院やお医者様によっても、結構それぞれちょっとずつは違ったりするんですけどねー
(^^;;
 


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