☆ 2-11 ☆

同じ生年月日時の人は
全部同じ運命になるの?


同じ年月日、ましてやおぎゃー!と生まれた
その時刻まで同じ人は、
占い上、同じ命式・ホロスコープになるのだから、
性格も、職業も、人生もみんな同じ?

全く宿命、同じ運命で、
同じ時に同じ事が起こらないと、おかしいのでは?


A、ハートランドなら…
同じにはならない

それは実は全然

おかしくない


同じ生年月日の人が同じ性格とか、
同じ時同じ事が起こるとか

そんなのはわからない

(命の部分は一緒になります。
ただし最終的な結果は、命だけでは決定しません。)

と、考えます。




ありがちな疑問ですよね。
でも生年月日の占いをやった方は、誰でも一度は思う事なんじゃないでしょうか?

つまり
同じ生年月日時の人は、まったく同じ運命や性格、
同じ事が起きる人生になるのか?


答えは必ずしもイエスにはなりませんから、
占いに否定的な方なら
同じ生年月日時の人はまったく同じ運命や性格、
同じ事が起きる人生になるのか?

いいえ


ほら生年月日の占いは嘘だ〜♪

となります。

占い師さんでさえ、時々この点については
あいまいにされている方もいらっしゃるようですが、
(特に命術一本だけでされている様な場合は)
ハートランド的には実に簡単で

命術でわかる事は
その部分についての原因だから。

です。

つまり誤解している方は

1、占いとは結果が直接わかる、当てられる。

2、占いとは生年月日時だけでわかる、当てられる。


このどっちか、もしくは両方じゃないでしょうか?

ハッキリ言いますが、これは完璧完ちゃん勘九郎なまでに
誤解
です。

つまり原因を結果に直結させて、
原因=結果と取り違えてちゃっているんですね。

ここで誤解をしている限りは
同じ生年月日の人は同じ性格なのかとか
同じ名前の人は同じ運命なのかとか
スカポンタンな誤解を120万年でも繰り返します。

同じだけ運動したのに同じだけ体重減らないとか
同じ風邪のウイルス吸い込んだのに同じように発病しないとか
ほぼそう言う発想です。


生年月日時から来る運命を
“基本的な運勢傾向や流れ”(要素)と考えるなら
この原因の一つ=要素は同じでしょう。

だから最終的な結果=
原因〜(
A、ご本人の意思、行動×B、命×C、それ以外の要素
だとすると、そのうちの一つ、
結果を左右する原因の一つの命については同じわけです。

この上さらにAもCも同じなら、事実上、ほぼ
「同じ運命で同じときに同じ事が起こる」事になりますし
AやCが違えば係数の一つの範囲では似ますが
「同じ運命で同じときに同じ事が起こる」事にはならないでしょう。

でも人生は命だけで、全部が決まるわけでも無ければ
命の原因がそのまま結果になって、起こるわけでも無い
です。


結局これだけなら(必ずしも)
「全く同じ運命や同じ時に同じことが起こる」
わけではないでしょう。

「全く同じ運命や同じ時に同じこと」が起こるかもしれない、
要素の一つ〜命の部分では共通項を持ったと言う事でしょう。
(ここで占いについて誤解をする人は、
“命”でわかる事を即“結果”と取っているのではないですか?)

これで命以外の環境、状況、境遇、本人の行動なども似ていれば
結果的に驚くほど同じような部分や流れになる事も起きます。
一方で命以外の環境、状況、境遇、本人の行動などが違えば、
具体的な部分は当然違ってきます。


これは双子の例を考えれば、具体的にわかりやすいと思います。
特に一卵性双生児の二人なら、小さい頃はとても似ています。

要素部分だけではなく、具体的な行動や事件、
いわゆる
「同じ運や、同じときに同じ事が起こる」確率は、
何の関係もない二人をピックアップするよりもずっと近いでしょう。

私も小学校の時に、一卵性双生児の友達がいましたから、
見ても来ましたし、今でもクライアントさんに双子の方がいらっしゃると、
OKの限りお話を伺ったりしています。

双子関連の本や資料などを見てもわかりますが、
偶然の一致のような物まで含めて、
やっぱり
共通要素はとても多いです。

特に小さい頃は、双子なら「生年月日時」にとどまらず、
同じご両親と同じおうちで暮らしてるわけですから
「環境や状況」も同じ。
占い的には非常に近い事になります。



ところがここで興味深いのは、
「一緒に暮らしている、家族の中の双子の方が、
思春期前後を過ぎた頃から違ってくる。」

事が増えるようなのです。

小さい頃は本当に同じだったのに、段々大きくなると
お兄ちゃん、お姉ちゃんは、お兄ちゃん、お姉ちゃんらしく、
妹、弟は妹、弟らしく…。一方は外交的、一方は内向的とか、
一方はスポーツが好き、一方は本を読むのが好き…見たいな感じです。


これは何が変わったんでしょう?
生年月日は当然変わりません。
環境も、いわゆる入れ物自体は何も変わりません。
要素のうち変わったのは、一番は
「ご本人の意識」
次に「家族や回りの方の接し方、関り、」でしょう。

それまでは「いわれるまま」「二人いっしょ」で、
当たり前だと思っていたのが、段々「私はこう…」になって来ます。

エリクソンの発達心理学で言う、
思春期〜自我同一性の役割の確認期前後のあたりでしょう。


ぶっちゃけ、ご本人にとって一番大きい
「ご本人の意思と行動」で変わっていったはずです。

性格と言う物はある種、階層構造ですから、
表層に近い部分ほど、ご本人の意思で変えていけます。


例えば
「○ちゃんとは双子でまったく同じ♪」ではなく
「でも○ちゃんは妹なんだから、
やっぱり私はお姉ちゃんの立場だよね。」
と言う
兄弟姉妹の立場を次第に意識したのなら、
役割性格の部分を変えて、自己で確立していったわけでしょう。


自分の意思で変えていける部分の、性格や考え方…
これが変わったのなら、変わった私で行動して、
人と接してやり取りをしていれば、他の部分は同じでも、
当然変わる前とは違った結果になります。



やはり本にもなり、以前にTVでも取り上げたのを
見たおぼえがありますので、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
まったく違うところで別々の人に引き取られた双子が、
何十年も経て対面してみると、実に同じような人生を送っていた
…と言うのがままあります。

癖や好み、病気などの一致は、遺伝的な体質が同じでしょうから、
まだ常識的、感覚的にもわかるのですが、
好きなタバコやビールの銘柄まで同じとか、飼っていた犬の名前、
最初に就いた職業、転職先の職業、
さらに数年後同じチェーン店の店員。
同時期に結婚して妻の名前も同じ、
そして同時期に離婚。そしてその次の妻の名も同じ、
初めて産まれた子の名前は一文字違い。


やはり生まれてすぐ別々の家庭に引き取られて、
20歳になった時にお互いの存在を知って再会した双子の場合、
再会を果たした時には、二人とも髪は同じ金褐色に染め、
服とベルベットの上着の色も同じ、
さらに下着までが同じスーパーの同じ銘柄、同じ色ので、
話しをして行くと

1、 ダンスが縁で今の夫と知り合う。
2、 一度目は流産。
3、 その後は男の子二人と女の子一人を出産。
4、 若い頃に階段から落ちる事故を起こし、以来足を痛めていた。
5、 コーヒーの飲み方、酒、雑誌、好きな作家などの嗜好もほとんど一致。


興味深い事に
「むしろ違うところで育った
(言い換えれば、意識せずに自然〜命に任せた)
双子の方が、運命の流れも、具体的に起こる事情も一致点が多い」
と考える事すら出来ます。


いっしょにいる双子は次第に大きくなり、
自己を意識出来るようになると、
鏡のような双子の存在を、意識できるからこそ、逆に
「双子だから似てるけど、同じ人間じゃない。
だって
(だから)私はこう言う人間(になろう)。」
と、意識して
自分の性格や人生の舵取りを、変えていけるのだと思います。


だから私なら、
「"生年月日時が命式上、ホロスコープ上はまったく同じでも
"ご本人の意思で、性格も、行動も変えていける部分はあるわけだし、
そうなれば最終的、具体的に起こる事象や結果なども
変わっていくはずではないでしょうか?」

と、考えたら一番納得がいきます。


命がまったくのデタラメなら、
こう言う一致が双子に、より偏って起こる事は不自然です。
病気や体質はまだしも、運命的な流れのようなものまで
すべて遺伝子や、現在の科学で説明するのはちょっと無理でしょう。

そんな事が出来れば、逆に占いは
科学で裏付けられたとすら、取れちゃいます
同じ物を科学では「遺伝子や潜在意識、無意識の傾向」
占いでは「命理、運命、宿命の流れ」と呼んでいる様な物です。

一方で命だけで全てが決まるのなら
環境がどうであろうが、自分がどう意識して行動しようが
問答無用で同じ運命、同じ時に起こる、同じ事象から
いわゆる“逃れられない”事になります。

そうで無い事は意識して別の人生を歩んでいる
双子の方同士を見比べれば、一番よくわかります。

それなら逆に言えば、双子ではなくても
「同じ程度には、自分の生年月日時の運命の流れからも
(良くも悪くも)意識して変えられる、選べる。」

事にはなると思いませんか?


こう言う双子の偶然の一致が、
本当に驚くほどまれな運命による物なのか?
あるいは、では平均的な双子以外の偶然の一致、
また普通の双子の偶然の一致が、結局どれだけの数値になるのか、
統計や科学の線から補強するなら、
まだまだ時間や研究を待たなくてはいけないと思います。

難しいとは思いますけどね…
私の中では統計は取っていますが
こと「統計学として耐えうるか?」となったら
占いで扱うような、幸せ不幸せ、恋愛、お仕事、事故って
“学”としての統計には、およそ向きません。

どうしても他の要素や影響が入ってきますし、
そもそも白黒、0か1か、オンかオフか、では
もっともわけにくい対象、テーマでしょうから。


が、私自身が見てきた中でも
「お互いを意識しない、生年月日時の同じ双子」>
「自己や性格、人生を意識してかえて行っている生年月日時の同じ双子」>
「まったく関係ないランダムに選んだ二人」

の順に、具体的な事象から、運命の流れまで、
似ている率は高いです。
お名前こそ出せませんが、本当に似ていたケース、
クライアントさんもいらっしゃいます♪



同じ病気の遺伝子のような物を持っていても、
発病される方もいれば、発病しないで終わる方もいます。

お医者様は
「あなたは今後、こう言う病気になります。」
と言う事を当てるお仕事を、しているわけじゃないでしょう。
でも検査をすれば
「こう言う病気の可能性を持っている」
と言う事はわかります。そしてそれががわかれば、
そうならないような心がけて、ならずにすむ事も出来ます。
そうやって使って、始めて意味があると思います。


体質を知らないで、無頓着な生活を続けて発病してしまったら?

占いなら、さながら起こった後で占い師さんが
「だと思った。思ったとおりになったのう。
わしの占いは良く当たる。」

くらい言われちゃうかも知れません。

一方検査して、自分のなりやすい病気がわかったから
そうならないように心がけて、発病しないですんだとしたら?
「良かったね。思ったとおりにならなくて♪」


少なくともハートランドにおいては、
命術とは原因を見る術です。

生年月日時だけを言われて、今後起こる結果を
当て物的に具体的にズバズバ当ててくれとか言われても
私は全然出来ません。

出来ると言って、出来なかったら嘘ですが、
私はいつでもどこでも、逃げも隠れもせず胸を張って

出来ん

と言うちょりますので。




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